広報活動、簡単そうで難しいですよね。PR戦略の企画立案、プレスリリースやソーシャルメディアのコンテンツ作成、メディアリレーションズ、それにPRイベントの実施…これら全てを一朝一夕で達成するのは困難です。また、専門的な知識や経験が不足していると、思うような成果が出ない場合もあります。
だからと言って、広報活動をおざなりにしてはいけません。なぜなら広報活動は企業のブランド価値を向上させ、結果的に業績を上昇させるための重要な手段だからです。
広報はあなたの企業のメッセージを対象のオーディエンスに効果的に伝え、その結果、ブランドの認知度を上げ、信頼性を築き、顧客の獲得と保持につなげます。
そこで登場するのが「広報支援」です。この記事では、その価値と重要性、具体的な活動内容、利用のメリット、注意点、効果的な利用のコツ、そして広報支援会社の選び方について詳しく解説していきます。広報活動に頭を悩ませているあなたに、ぜひ役立てていただければと思います。
広報支援とは
広報支援は企業が広報活動の適切な計画、実施、評価を行うために、専門的な知識やスキルを持つPR会社やコンサルタントから得るサービスのことです。企業ごとの課題や目的に合わせて「広報」の仕事を幅広く行います。
広報は企業が自身のブランドや製品、サービスを公に知らしめ、その評価を高めるための重要な手段です。しかし、広報活動は専門的な知識とスキルが不可欠で、かつ多くの時間とリソースを必要とします。スタートアップから大企業まで多くの企業が広報支援サービスを利用しています。
広報支援を用いて早くから広報PRに取り組むことで、1年後、3年後、5年後と中長期での企業成長を支えてくれる大切な資産となっていきます。
広報支援は価値がない？
なかには、わざわざ広報をPR会社に依頼して行う広報支援は、意味がないと思われている方もいることでしょう。はたして広報は企業がお金をかける価値があるのでしょうか？
広報支援は企業のブランド認知度の向上や売上増加に寄与するなど、企業にとって大きな価値を提供するサービスであると言えます。
パブリックリレーションズ(広報･ＰＲ)業務と人材育成に関する調査 2023によると、全体の企業の70.3％が広報・PR業務を専任で行っている部署や担当者を持っていますが、2000年以降に設立された企業では51.4％に減少しています。
新たに設立された企業や比較的小規模な企業は、自社内に専門の広報・PR部署を設けるのが困難であり、このような状況は、専門的な広報・PR支援が必要とされる背景となっています。
PR会社などの広報支援の専門家は広報活動に必要な技術的知識と経験を持ち、メディア関係者との強固な関係を持つことが多いです。これらは企業が一人で行うには困難な部分であり、広報支援サービスを利用する大きなメリットになります。
広報支援の具体的な活動内容
広報活動は多様で広範な活動を含むため、それぞれの領域における専門的な知識やスキルが求められます。広報支援はこれら全般をカバーし、企業の広報活動を全面的にサポートします。
具体的には以下のことを行います。
- 戦略・企画の立案
- コンテンツ作成
- メディアプロモート（メディアピッチ）
- メディアリレーションズ
- PRイベントの実施
PR戦略/企画立案
PR戦略と企画立案は、広報活動の目標を明確にし、それを達成するまでの具体的な計画を作るために重要な活動です。広報機能がない企業にとっては何から手をつけて良いのかわからないという悩みがあるのではないでしょうか？
PR戦略と企画立案は広報活動の出発点であり、その効果と成功に直結します。特に戦略的なアプローチは、広報活動のROIを高めるのに不可欠です。具体的なKPIを設定するのが難しい広報において、企業の課題や目的に応じた戦略を立案するのは非常に重要になってきます。
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コンテンツ作成
コンテンツ作成は、プレスリリースの作成だけではなく、TwitterやInstagaramなどのソーシャルメディアのコンテンツをも作成します。PR会社によってはプレスリリースのみを作成する場合やソーシャルメディアへの情報発信コンテンツまで関わる場合など様々です。
プレスリリースなどのコンテンツは適切な情報を適切な相手に適切なタイミングで伝えるのに、見せ方の工夫が必要になり、プロのメディアライターを起用して作成する場合もあります。
プレスリリースやソーシャルメディアのコンテンツを作成することは、企業のメッセージを効果的に伝え、ターゲットオーディエンスとのコミュニケーションを強化するために重要な活動です。
メディアプロモート（メディアピッチ）
メディアプロモートとは、企業のニュースや情報をメディアに対して積極的に売り込む活動です。
企業のメディア露出を最大化するために重要になってきます。
せっかく作成したプレスリリースもメディアへの売り込みに失敗するとターゲットオーディエンスに情報を届けることが難しくなります。メディアプロモートの効果は企業のブランド認知度と評判に直接影響します。
メディアリレーションズ
メディアリレーションズは、企業とメディアとの間の信頼関係を構築し、維持するための重要な活動です。広報活動を始めたばかりの企業はメディアとの関係が薄いため、メディアリレーションを中心とした広報支援に期待をする企業は多いです。
メディアとの良好な関係は、企業のメッセージが正確に伝えられ、広範囲に広まることを確実にします。メディアとの信頼関係は企業の評判や信用性を向上させ、より大きなメディア露出を可能とします。
PRイベントの実施
記者会見やメディア発表会などのPRイベントは、企業のブランドや製品を直接宣伝し、メディアやターゲットオーディエンスとの関係を深めるための有効な手段です。
PRイベントの成功には事前のメディアリレーションズの構築、メディアプロモーションなど多くの要素が関わります。
企業広報支援を活用するメリット
ここまででPR会社の広報支援の活動内容を説明してきました。ここからは企業が広報支援を利用するメリットをあげていきます。
戦略的な広報PRを行える
広報支援を利用すると、広報活動に戦略的なアプローチを採用することができます。
広報PR会社は専門的な知識と経験を持つ専門家のチームで構成されており、企業はより効果的で結果を出す可能性のある広報戦略を作成することが可能になります。
広報支援を利用することで、企業は広報戦略の品質と効果を大幅に向上させることができるのです。
様々なメディアでの継続的な露出が可能
広報支援を活用することで、企業は様々なメディアチャネルでの露出を増やすことができます。
広報PR会社は様々なメディアとの関係を持っており、そのネットワークを活用して企業のニュースや情報を広めることが可能になります。また、メディアリレーションを構築することにより各メディアでの継続的な露出も可能となるのです。
社内リソースの節約
広報支援を利用することで、企業は社内のリソースを節約することができます。
広報活動は専門的な知識と時間を必要とします。自社のみで広報活動を行うと、効果的な戦略の企画立案から、メディアリレーション、情報発信まで広範な活動範囲の全てを行う必要があります。
広報支援を外部の専門家に任せることで、社内リソースを他の重要なビジネス活動に集中させることができます。
広報支援を活用する際の注意点
PR会社を用いて広報支援を受けることには様々なメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。
デメリットの存在を事前に理解することで、大きな失敗を避けることができます。ここでは主なデメリットの二つを紹介していきます。
・すぐに結果が出ない
まず一つ目のデメリットは、広報支援を使用しても広報の結果がすぐに出ないということです。広報活動は一朝一夕に結果が出るものではなく、長期的な視点を必要とします。
広報活動はブランド認知度の向上、信頼性の構築、企業のメッセージの浸透といった目標を達成するためのもので、プレスリリースを一本配信したとしてもすぐに目に見える結果は現れません。
・情報の誤解や誤伝達の可能性
PR会社は企業のメッセージを一般の人々や他の企業に伝える役割を果たします。その一方、信頼性や専門性が不足しているエージェンシーを選ぶと、情報の誤解や誤伝達のリスクが高まる可能性があります。
情報の誤解や誤伝達のリスクを低減するためには、信頼できるPR会社を選ぶことが重要です。
広報支援を効果的に利用するコツ
・広報PRを行う目的を明確にする
広報PR活動を効果的に行うためには、その目的を明確にすることが重要です。
広報PR活動の目的が明確であれば、それに基づいた戦略を設定し、その達成を測定することが可能になります。KGIの設定は事前に行なっておく方が良いでしょう。
広報PRを行う目的を明確にすることで、それに基づいたPDCAを回すことができ、広報の成功率を大幅に向上させることが可能です。
・定期的なコミュニケーション
広報支援を効果的に利用するためには、PR会社との定期的なコミュニケーションが必要になってきます。
なぜなら定期的なコミュニケーションを行うことで、進捗の確認をすることができるからです。また問題の早期発見をした時に、戦略の修正などがスムーズに行えます。
定期的なコミュニケーションを通じて、広報支援の進行と成果を確実に把握し、必要な調整を行うことができるのです。
・信頼できるPR会社を選ぶ
信頼できるPR会社を選ぶことで、情報の正確性と透明性が確保され、広報PR活動の成功率が向上します。その選択は企業のブランドイメージや信頼性に大きな影響を与え、長期的な視点から見ても重要な投資となります。
PR会社・広報支援会社の選び方
経験と専門知識
プロフェッショナルなPR会社を選ぶ際の最も重要な要素の一つは、その会社が持つ経験と専門知識です。
広報PRは、企業のブランドイメージと認知度に直接影響を及ぼします。PR会社の経験と専門知識は、成功した戦略の設計と実行のために不可欠です。多くの経験を持つPR会社は、様々な状況やその対策に対する豊富な知識・理解を持っています。
PR会社によって、IT系のPRが得意な会社や医療系のPRが得意な会社、または所属しているPR担当者によっても専門知識に偏りがある場合があります。
問い合わせやホームページなどで、そのPR会社があなたの会社と同じ領域のPRを行なったかどうかを確認することができます。
実績と評価
PR会社の選択においては、実績と評価も大きな要素となります。
その会社が過去にどのような成果を挙げてきたか、そして成果が業界からどう評価されているかは、該社が今後どのようなパフォーマンスを発揮するかの重要な指標となります。
過去の実績と評価を確認することで、そのPR会社が自社の広報活動を適切にサポートできるかどうかの判断材料となります。
PR会社の経験と専門知識は、各会社のホームページの実績や事例ページで確認することが可能です。
コミュニケーションの取りやすさ
コミュニケーションの取りやすさは、PR会社との長期的な関係を築く上で重要な要素です。
広報活動は一朝一夕ではなく、長期的な視点を持つものです。そのため、PR会社とは定期的にコミュニケーションを取り、互いの理解を深めることが重要です。
価格と契約内容
PR会社を選ぶ際には、価格と契約内容を慎重に考慮することが必要です。
PR活動は長期的な取り組みであり、その費用は企業の予算に大きな影響を与える可能性があります。そのため、サービスの質と費用が適正であることが重要です。また、契約内容には、サービスの範囲、期間、費用、契約終了時の手続き等、予め明確にするべき事項が多く含まれています。
以下は、フリーランスから大手のPR会社に広報支援を依頼する際のおおよその予算です。
・フリーランス：10-20万
・小規模PR会社：30−50万
・中規模：50−100万
・大手：100−200万
契約形態はリテーナー（毎月定額で一定の業務を行ってくれるもの）と、プロジェクト（記者会見など期間限定で行うもの）があります。
リテーナーで契約した場合は、長期的なPR戦略の立案から活動まで包括的に依頼することができ、自社のリソースを節約して外部にPR機能を委任することが可能です。
PR会社を選ぶ際には、価格と契約内容を確認し、自社の予算と目標に最適な選択をすることが重要です。また、予期しない問題が発生した際には、契約内容を基に対応することができるので、契約内容を十分に理解することも大切です。
広報支援の事例
シェイプウィンは、日本初のサブスクリプションビジネス推進団体である日本サブスクリプションビジネス振興会の設立を広く認知させるための広報支援を行いました。その設立を広く認知させるために採用した手段は記者会見発表でした。現代のメディア環境では招待自体が難しく、その成果は必ずしも保証されていません。それでも振興会はこの挑戦を成功に導いたのです。
成功の要因は、メディアと一般企業の相互影響を熟慮したコミュニケーション設計にありました。発表会の内容自体を物語として練り上げ、それをマーケティング活動の一部として活用する戦略を立てたのです。その結果、設立発表会は多くの注目を集め、振興会の認知度を飛躍的に向上させることができました。
振興会は全国規模での活動を視野に入れ、地方支部の設立を計画しています。また、業種を問わず参加を募り、ビジネスモデルの転換等、具体的な経験を共有することで、サブスクリプションビジネスの理解を深め、その普及に努めています。これらの一連の活動は、記者会見発表の成功によって可能となったのです。
シェイプウィンは、他にも多くの広報支援実績を持っています。各業界の様々な企業が直面する課題を解決し、目標達成を支援するために独自のPR戦略を練り上げてきました。それぞれのビジネスや市場環境に応じた最適なPR支援を提供してきた実績があります。
より詳しいシェイプウィンの成功事例については、こちらの事例ページをご覧ください。
広報支援はこんな企業におすすめ
広報支援は、広報活動の専門知識や経験が不足している企業、または資源が限られているスモールビジネスやスタートアップに特に有益です。
専門知識や経験が不足している企業
広報活動は、専門的なスキルやメディアとの関係構築など、特定の知識と経験を必要とします。これらが社内に欠けている場合、広報支援は効果的な選択肢となります。
資源が限られている企業
スモールビジネスやスタートアップは、しばしばリソースが限られています。そのため、広報活動に必要な時間やエネルギーを確保することが難しい場合があります。このような状況では、広報支援を利用することで、より効率的にPR活動を行うことが可能です。
広報支援は、広報の専門知識・経験が不足している企業やリソースが限られている企業にとって有益な選択肢です。これにより、企業は効果的な広報活動を展開することが可能となり、自社のメッセージを適切に伝えることでブランド価値を向上させることができます。
まとめ
広報支援は、企業がブランド価値を高め、業績を向上させるための重要な手段です。これは、企業のメッセージを対象のオーディエンスに効果的に伝え、その結果、ブランドの認知度を向上させ、信頼性を築き、結果的には顧客の獲得と保持につながるからです。
具体的な活動内容としては、PR戦略の企画立案、コンテンツ作成（プレスリリース、ソーシャルメディア発信）、メディアプロモート、メディアリレーションズ、PRイベントの実施などがあります。これらの活動は専門的な知識と経験を必要とするため、広報支援を活用することで社内のリソースを他の重要なビジネス活動に集中させることができます。
広報活動は長期的な視点を必要とし、情報の誤伝達の可能性もあります。そのため、広報PRを行う目的を明確にし、定期的なコミュニケーションをとることが重要です。また、PR会社を選ぶ際には、その経験と専門知識、実績と評価、コミュニケーションの取りやすさ、価格と契約内容を慎重に考慮することが求められます。
戦略的に事業成長やブランド認知を向上させたい場合は、シェイプウィンのコンサルタントに相談してみてください。
