やっと日本でも「PR」や「広報」という言葉が浸透してきたように感じます。日本では、広報と言われてもどのような仕事なのかイメージしづらいという方も多いはずです。しかし、海外では一般的な職業・職種として広くビジネスパーソンに認知されています。では、その海外のPRパーソン(=PR Specialist)に求められるスキルとはいったいどんなものなのでしょうか? 広報PR分野で有名なアメリカの大学『USC』とイギリスの著名な大手一般紙『ガーディアン』からそのヒントを探りたいと思います。
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USC(サザンカリフォルニア大学):
コミュニケーション&ジャーナリズムスクールでは
アメリカの名門校であり、エンターテインメントの世界にも強く広報コミュニケーションで有名な大学にサザンカリフォルニア大学(University of Southern California, School for Communication and Journalism 略:USC)があります。USCのホームページにコミュニケーション学を学ぶ学生向けに書かれた記事があります。記事では、「Five skills Every Public Relations Specialist Needs」として、5つの必要とされる広報PRスキルが紹介されています。
1. コミュニケーションスキル
2. ライティングスキル
3. ソーシャルメディアへの理解
4. マルチメディアスキル
5. クリエイティビティ
これまで広報PRといえばプレスリリースのライティングとメディアとのコミュニケーションスキルが求められるのが一般的でした。しかし、USCの記事では、これらのスキルのうち、SNS(ソーシャルメディア)に関する知識と理解を挙げています。そして、SEOの知識やフォトショップやYouTubeについても良く理解をしておく必要があるとして、「マルチメディアスキル」を挙げています。もちろん、オンラインメディアの露出先選定やどのような露出をすれば最も効果的なのかを知っておくことも重要であると述べています。
Guardian Careersの考えるPRのキャリア
ガーディアン紙といえば世界でも知られるイギリスの著名な新聞メディアのひとつです。ガーディアンのWebメディアで「Five must-have skills for a career in PR」という広報PRの求人に関する記事がありました。2013年のもので少し古くはありますが、基本的に現在も大きな変化はありません。ガーディアンの求人記事では求職者に対してどのようなスキルが必要であると説明されているでしょうか。
1. コミュニケーションスキル
2. リサーチスキル
3. ライティングスキル
4. 国際的なマインドセット
5. クリエイティビティ
USCとの違いは、『リサーチ能力』と『国際的なマインドセット』という点にあります。
リサーチ能力は、PR素材に対して正しいオーソリティ(権威性)を据えることや、動きの速いマーケットでクライアントのニーズに応える知識を維持できるかということです。
また、『国際的なマインドセット』とは、ビジネスの国際化に伴って語学スキルが求められるケースが増えているということです。しかしながら、英国企業も日本企業と同様にPR予算が不足しており、海外展開はしないもののネット上では各国語でのコンテンツを展開したいという背景があるようです。
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まとめ
アメリカとヨーロッパの広報PR事情として、2つの機関で求められる広報PRスキルを紹介しました。PRパーソンに求められるスキルはいずれも日本での現状と大きく変わることはありません。2つの記事で言及されているスキルは、いずれも日本のPR業界でも必須または歓迎の条件といえます。
シェイプウィンのPRコンサルタントは、これらのスキルを身につけたプロフェッショナルです。国内外のPRについてのあらゆるご相談に応じておりますので、お気軽にお問い合わせください。
■参考記事:USC(サザンカリフォルニア大学):
Five Skills Every Public Relations Specialist Needs
■参考記事:The Guardian(ガーディアン):
Five must-have skills for a career in PR