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ひとり広報が知るべき4つのPR手法とは?実際の成功談も紹介!

ひとり 広報

ひとりで広報を任されたのですが、何から手をつければいいのかわかりません」という質問をよくいただきます。特に未経験で社内からいきなり広報担当を任された方は、そもそもどのようなPR活動があるのか、基礎から学ぶ必要があるかもしれません。

広報業務は多岐に渡りますので、ひとり広報では、業務の幅広さと時間との戦いに直面するでしょう。しかし、ひとり広報だからこそ求められることやコツを学んでおくことで、メディア露出や企業のブランディング構築につなげることも可能です。

本記事ではそんな方に向けて、広報活動の全体像を解説しながら、ひとり広報でも結果を出すための効果的なPR戦略の立て方、そして実際にひとり広報で活躍している方の成功事例を紹介します。

ひとり広報に求められること

ひとり広報

ひとり広報として働くには、企業の目的を正確に理解し、効果的なパブリックリレーションズ(PR)を実践するスキルが求められます。

特にメディアリレーションズはPRを成功させる重要な手段ですが、メディアとの関係性を作ること自体が目的ではありません。広報活動を通じて企業の価値を伝え、ステークホルダーとの信頼関係を築くことが最終目標です。

まず初めに、ひとりだからこそ求められる広報活動について解説します。

メディアリレーションズとは?広報担当者のための用語解説

パブリックリレーションズの構築

広報活動の最終的な目的は、企業と社会をつなぐ架け橋となり、信頼と共感を築くことにあります。そして、様々なステークホルダーとの関係構築、つまりパブリックリレーションズが一番の目的です。

広報と聞くとメディアリレーションズのイメージがありますが、メディアリレーションズはパブリックリレーションズを構築するための手段の一つです。例えば、新商品の発表やイベントの告知を行う際、メディアに取り上げられることで、社会に対する影響力を高めることができます。

ただし、メディア掲載そのものが目標ではありません。企業のブランドメッセージを明確にし、消費者やパートナー企業に響くように発信することが重要です。

効果的なパブリックリレーションズ活動をするには、情報を整理し、ステークホルダーにとって価値ある形で届ける能力が求められます。また、メディアに対しても分かりやすく、かつ信頼を得られるようなコミュニケーションを行う必要があります。このバランスを保つことが、ひとり広報の成功の秘訣です。

広報とPRの違いとは?広報担当者として知っておきたい基本

小さい結果を出し続けていくこと

広報業務は多岐に渡りますが、ひとり広報では、限られたリソースの中で成果を出す必要があります。そのため、大規模なプロジェクトにこだわらず、小さな成果を積み上げることが重要です。

例えば、ローカルメディアに取り上げられることや、SNSでの投稿がターゲット層にリーチしたことなど、小規模でも具体的な成果を意識しましょう。

小さくても確実に成果を積み上げていくことは、社内での信頼を築くためにも有効です。小さな成功事例を積み重ねることで、広報活動の重要性を社内で認識してもらい、将来的なプロジェクトに必要な予算やサポートを得ることができます。一歩一歩着実に進むことが、長期的な広報戦略の成功につながります。

ひとり広報としてまずは知っておきたい、広報業務の全体像

ひとり広報として成功するには、広報活動の全体像を把握し、それぞれの業務に優先順位をつけるスキルが必要です。そして、企業戦略に合わせて効率的に実行することが重要となります。

次に、広報ではどのような業務に取り組むのか、事前に業務内容の全体像を紹介します。

仕事内容の全体像

広報業務は、主に社内広報と社外広報の2つに分類されます。

社内広報では、従業員への情報共有やモチベーションの向上を目的とした活動が中心です。具体例として、社内報の発行、社員向けイベントの企画、経営陣のメッセージ発信などがあります。これらは、従業員のエンゲージメントを高め、企業全体としての一体感を育む役割を果たします。

社内広報の業務内容_インフォグラッフィック

一方社外広報は、メディアリレーションズや顧客、取引先、投資家などの外部ステークホルダーへの情報発信が主な業務です。新製品のプレスリリースや企業活動の発表、危機管理広報などが含まれます。これらの活動を通じて、企業イメージの向上やブランド認知の拡大を目指します。

社外広報の業務内容_インフォグラッフィック

ひとり広報は、これら多岐にわたる業務を効率的にこなす必要があります。そのためには、タスクの優先順位を明確にし、こなしていくことが求められます。また、社内外でのメッセージの一貫性を保つことも重要であり、それが企業全体の信頼性を支える基盤となります。

それぞれの具体的な広報活動については、以下の記事で詳しく紹介しています。
いまさら聞けない広報活動とは?メディア対応だけではない、PRとの違い

ひとり広報でも成功するための3つのSTEP

ひとり広報の3つのステップ_インフォグラッフィック

ひとり広報が効果的に活動を進めるためには、計画性と実行力が求められます。その際には、経営陣との連携や年間計画の策定、そして適切なPR手段の選定が重要です。以下では、それぞれのステップを具体的に解説します。

1. 経営陣とコミュニケーションをとる

ひとり広報が成功するためには、経営陣と密にコミュニケーションを取ることが重要です。広報として、経営陣が求める方向性や企業のミッション、ビジョンを把握し、それに基づいた広報活動を展開する必要があります。

具体的には、定期的な打ち合わせを通じて、現在の広報活動の進捗や成果を共有し、次のステップについて意見を交換することが重要です。経営陣との良好な関係を築くことで、広報活動への理解と協力を得やすくなり、必要な情報や予算の確保もスムーズになります。

また、経営陣の考えを直接社内外に伝える役割も担うため、その内容を的確に把握し、共有できる能力が求められます。

2. 広報活動の年間計画を立てる

ひとり広報活動では、PRのタイミングや会社の大きな動きを逃さないように、事前に年間計画を立てることが重要です。計画を立てる際は、企業の目標や予算、ターゲット層を明確にし、活動の優先順位を整理します。

例えば、四半期ごとにテーマを設定し、新商品の発表やイベントの開催、メディア露出のタイミングを計画に組み込むことで、広報活動全体の流れが見えやすくなります。

また、社内広報と社外広報のバランスも意識しながら、具体的なアクションプランを立案することが効果的です。

3. 具体的なPR戦略を立てる

ひとり広報の場合、リソースが限られているため、全てを一度に行うことは難しいかもしれません。しかし、目的に応じた適切なPR手段を選択し、あらかじめ企画しておくことで効果的な広報活動が行えるでしょう。例えば、以下のような広報活動があります。

•オウンドメディア:自社のブログやウェブサイトを活用し、企業独自のメッセージを発信。SEOを意識したコンテンツ制作がポイント

プレスリリース:新商品やサービス、イベント情報を発信するための基本的な手段。正確でインパクトのある情報を伝えることが求められる

•SNS:ターゲット層が多く集まるプラットフォームで情報を拡散。視覚的に訴求力のあるコンテンツやトレンドに即した投稿が効果的
SNSマーケティングとは?事例から学ぶSNSマーケティングの始め方

•メディアリレーションズ:記者や編集者との関係構築を通じて、記事掲載の機会を増やす。信頼関係を築くことが長期的な成果に繋がる

•社内発信:従業員向けの情報共有や社内報の発行を通じて、社内の一体感を高める

イベントの開催など、大規模な活動が難しい場合でも、小規模なオンラインキャンペーンやウェブセミナーなどの方法を検討することで、ひとり広報であったとしても実現可能な施策となるでしょう。

ひとり広報でもPRを成功させるためのコツ

コツ

ひとり広報が効果的に業務を進めるためには、自身のスキルアップや外部リソースの活用、そして社内での協力体制を構築することが重要です。次に、一人広報として成功するためのコツを解説します。

広報業務について勉強する

広報業務に必要な知識やスキルを継続的に学ぶことは、ひとり広報にとって欠かせません。

たとえば、PR会社が提供しているホワイトペーパー「達成マストな広報PRの成果12選」やメルマガ、ブログなどを活用することで、PRのトレンドを学べます。

その他にも、PRや広報に関する書籍やオンラインセミナーも活用すると、専門知識を体系的に学ぶことができます。業界のトレンドを追いながらスキルを磨くことで、業務の効率化や成果の最大化を実現できるでしょう。

必要に応じてPR業務を外注

広報業務は社内外含め多岐に渡ります。ひとり広報としてリソースが限られる場合には、外部の力を適切に活用すると良いでしょう。

たとえば、社内のやり取りは広報担当者にしかできませんが、プレスリリース作成やメディアへのアプローチなど、プロに任せた方が良い特定の広報業務もたくさんあります。

そのような業務に関しては、外部に依頼することで、高クオリティでPRができるだけではなく、PR会社からプロのノウハウを学び、今後の自身の活動にも活かすことができます。

まずは自社で社内の知見を溜めて成功パターンをつかめてきた段階で本格的にPR会社に依頼すると、費用を抑えながらスムーズに外注することができます。

また、PR活動は単にプレスリリースを配信したり、メディアリレーションズを構築するだけでは結果を得ることができません。マーケティング予算がある段階で、SNSやオウンドメディアなどのマルチチャネルで広報戦略を提案してくれるパートナーを選ぶと良いでしょう。

社内の味方=協力してくれる人を増やす

広報担当者はステークホルダーに向けて会社の情報を発信する責任を担いますが、「スポークスパーソン(発言者)」そのものではありません。

社内から得た正確な情報をもとに、適切なメッセージを作成し、発信する役割を果たします。そのため、広報活動を支える情報ソースは、必然的に他部署や経営層から情報を得るしかないのです。

また、従業員からすると広報部門は「何をやっているのかわかりにくい部門」と思われがちです。特に経営層とのやり取りも多くなるため、従業員とのコミュニケーションを怠ると、社内での理解が不足し、情報の提供や協力を得るのが難しくなることも少なくありません。

しかし、広報活動において情報を共有してもらったり、取材時に対応してもらう必要が出た際に、すぐにメディアにレスポンスができるよう、社内で広報について理解してもらい協力してもらえる体制作りを整えておくことが重要です。

ひとり広報をどうやって成功させた?ひとり広報の成功談

ひとり広報の成功談_インフォグラッフィック

最後に、シェイプウィンのセミナーに登壇しひとり広報のノウハウを語ってくれた2名の体験談を紹介します。実際にどのように広報活動を成功させたのか、成功事例から自社にあった取り組みを行ってみましょう。

「この人に相談すれば何か協力してくれるかもしれない」という社内の関係作り

株式会社カオナビや株式会社ホワイトプラス、株式会社カミナシなどで広報経験がある宮地正惠さんは、広報活動を成功させる上で、まず社内の信頼を築くことに注力しました。

特に中小企業などでは広報の業務が何かを理解していない社員も多く、いきなり社内から協力を得ることは難しいです。そのような状況において、社内からの協力を得るために、以下のように取り組んだと話しています。

遠回りに聞こえるかもしれませんが、いきなり社員の方に「協力してください」ということを言い続けても口うるさい広報になってしまうだけなので、まずは各部署のマネージャーに定期的に時間をとらせていただいて、部署の問題点や現状をヒアリングしました。

例えば採用に困っている部門には、どのような人材を求めているのかをヒアリングし、その人材が応募したくなるようなブランディングを作るために、社員インタビューを公開しないかと提案しました。

つまり、広報活動は部署の課題解決の力になれるということをとにかく伝えていきました。

このように、「この人に相談すれば、何か業務上で協力してくれるかもしれない」という関係性を各部門と構築することによって、時間が経つにつれて自然といろんな部門から相談を受けるようになったり、広報目線のアドバイスが欲しいと連絡を受けるようになりました。

広報活動は、社内外の信頼を築くことが重要です。そもそも社内での信頼を得なければ、外部でも信頼を得ることは難しいでしょう。

特に社内の信頼を得ることは広報担当にしかできない仕事なので、例えば、社外のメディアアプローチやプレスリリースなどのプロに任せた方が良いPR業務を外部に委託し、広報担当者は自身にしかできないできない業務に集中する方法も賢い広報戦略の一つです。

無料のソーシャルメディアや寄稿を活用したメディアアプローチ

株式会社令和PR 代表取締役、株式会社ニットの広報PRの小澤美佳さんは、広報経験ゼロでひとり広報を始めたものの、X(旧Twitter)とnoteを活用し自社の周りにファンを増やしながらマスメディアにアプローチをすることで、PRを成功させました。

広報担当者であれば誰でも感じることですが、メディアに取材をしてもらうことは容易ではありません。しかし小澤さんは、寄稿を活用しメディア掲載を増やしていくことで、メディアとのリレーションを構築しながら、自社のメッセージも発信。

徐々につながりや認知度を増やしていくことで発信力を高め、結果マイナビニュースやSalesZineなどのWebメディアだけではなく、共同通信、TBSやNHKから取材機会を得て、幅広いメディア露出に成功いきなりメディアに取材を持ち掛けても難しいところを、無料で取り組めるSNSや寄稿を通じてメディア露出を広げていきました。

このように、広報が使えるPR手段はいくつもあります。単にプレスリリースを書いて配信するのではなく、SNSなども含めて複数のチャネルを総合的に組み合わせて、マーケティングの視点を持ちながらPRに取り組むことが重要です。

まとめ:予算・時間が限られていても戦略次第で結果は得られる

ひとり広報

ひとり広報として成功するためには、事前に業務の全体像とPRのコツを把握した上で、企業戦略に合わせて優先順位付けをし、効率的にPR業務をこなしていく必要があります。

PR予算が限られていても、メディアリレーションズや無用で取り組めるSNS、寄稿など多様なチャネルを活用することで、広報活動を効果的に進められるでしょう。しかし一方で、一人で全ての広報業務をこなすには時間や労力にも限界もあります。

特に、メディアアプローチやプレスリリースの作成といった専門的な業務は、PRのプロに任せることで費用対効果が高く、確実に結果を得られる場合があります。ひとり広報が抱える課題は決して少なくありませんが、だからこそPRのプロに適切なサポートを受けることで解決することができるでしょう。

シェイプウィンでは、PRだけではなく、SNS運用、PR戦略、SEO対策を掛け合わせてマーケティングの視点から企業のPR戦略を立てサポートを提供しています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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編集部
広報PRとデジタルマーケティング支援をするシェイプウィンスタッフおよびパートナースタッフによる編集記事です。メディアリレーションズやプレスリリース、メディア露出、ソーシャルメディア、インフルエンサー、SEO、マーケティングなど様々なジャンルを取り扱っており、基本用語から広報初心者やマーケティング担当者に役立つ情報をお届けします。