メディアがプレスリリースを選ぶ際、画像は重要な判断基準の一つです。
解像度が低い、サイズが合わない、加工が不自然で広告っぽいなど、いくらプレスリリースの内容がよくても画像がプレスリリースに適さないが故に、メディアにプレスリリースを見てもらえない可能性もあります。
そこで本記事では、プレスリリースに適した画像サイズや解像度、アップロード方法は何かについて解説していきます。
プレスリリースに最適な画像サイズ
プレスリリースで使用する画像は、サービスのイメージを作る重要な要素です。
いくら良い写真が使用されていたとしても、画像のサイズや解像度が適切でないと、メディアがせっかくメールを開封しようとしても、読み込みに時間がかかって後回しにされてしまい、そのままメディア掲載の機会を逃す可能性もあります。
プレスリリースにどのサイズを使用するのが良いのか、それぞれ確認していきましょう。
メイン画像のサイズ:横1920px × 1280px、縦1667px × 2500px
プレスリリースに使用するメインの画像サイズは、横1920px × 1280px、縦1667px × 2500pxが良いと言われています。まず一番に、掲載先の媒体で正確に表示されることが重要です。
また、媒体によって多少トリミングされる可能性があるので、メインの商品や人物などは中心に置き、ある程度左右上下に余白を入れましょう。
SNS用の画像サイズ:1200✕630px
最近では、プレスリリースをSNSで共有することも増えています。そのため、あらかじめプレスリリースをウェブサイトに掲載した際に、SNS上で表示されるOGP(Open Graph Protocol)表記を行うことが必要です。
OGPは一般的に1200✕630pxのサイズが適切だと言われていますが、SNSプラットフォームによって推奨されるサイズは異なっており、FacebookやLinkedInには1200px × 630px、X(旧Twitter)には1200×630pxのサイズが適していると言われています。
解像度:350ppi/ dpi以上
プレスリリース用の画像は、解像度350ppi以上が良いとされています。
低解像度の画像だと、読み手に安っぽい印象を与えてしまい、興味を持ってもらえなかったり、メディア側から高解像度データの再提供を求められることもあります。忙しい記者にとって、手間がかかることは極力避けたく、対応が後回しにされてしまうことも多いです。
そのため、メディアとの不要なやり取りを避けるためにも始めから高解像度の画像を用意しましょう。ただその分データが重くなってしまうので、必要に応じて画像だけリンク形式で共有するなどの工夫が必要です。
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ベストは縦横比は?目的別に解説!
次に、プレスリリースの画像でベストな縦横比について解説します。
デジタル化が進み、紙媒体だけではなく、PC画面、スマホ画面、SNS拡散など、様々なプラットフォームで表示される可能性がありますので、それぞれ目的ごとに適した縦横比を理解しておきましょう。
PC画面での閲覧を想定する場合
PC画面での閲覧を想定する場合、16:9または4:3の縦横比が最も一般的です。
特に、16:9はウェブサイトのヘッダーやスライドショーで広く使われており、横幅を活かして情報量を多く伝えられるメリットがあります。PC向け画像のポイントは、解像度の高さを保ちながら、主要な情報やデザイン要素を中央に配置することです。
スマホ画面で見せたい場合
スマホでの閲覧を重視する場合、9:16または4:5が適しています。スマホのスクリーンは縦長で見ることが主流のため、この縦横比を採用することで、画像が全画面にフィットし、余白を最小限に抑えられます。
縦長画像は、視覚的にユーザーの目を引きやすく、特にタップやスクロールを促進する効果があります。たとえば、製品画像やイベントの告知画像では、テキストやグラフィック要素を上下に配置し、情報が見やすくなるよう工夫するのがポイントです。
SNSでの拡散が目的の場合
SNSでの画像投稿には、各プラットフォームが推奨する縦横比を使用することが必須です。それぞれのプラットフォームにより表示のされ方が異なります。
• Instagram:1:1(正方形)または4:5(縦長)
• Facebook:16:9または4:3
• Twitter:16:9(横長)
• Pinterest:2:3(縦長)
SNS用画像を作成する際には、各プラットフォームのガイドラインに従うことに加え、ブランドロゴやキャッチフレーズを適切に配置して、ブランド認知を向上させましょう。
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なぜプレスリリースに画像が必要?画像を活用する3つのメリット
プレスリリースに画像を添付することで、情報を視覚的に伝えることができます。特にメーカーなどの商品をリリースする際は、画像がないとメディアも商品がどのようなものなのか、イメージすることが難しいでしょう。
次に、プレスリリースに画像を使うことで得られるメリットを解説します。
1魅力・情報が伝わりやすい
画像を添付することで、文章では伝えきれない製品やサービスの魅力を直感的に伝えることが可能です。特に、新商品のデザインや特徴、イベントの雰囲気を伝える際に、画像は不可欠です。
たとえば、新製品のプレスリリースでは、製品写真や使用シーンを示す画像を挿入することで、読み手が具体的なイメージを持ちやすくなります。また、企業の理念やイメージを視覚的に伝えるロゴやブランドカラーの使用も効果的です。
2メディアに取り上げられやすい
メディアは、できる限り読者にわかりやすい情報を発信したいと思っています。そのため、報道関係者にとって、十分な解像度やサイズの画像が提供されていれば、記事作成の際の手間が減り掲載しやすいと感じてもらえます。
また、製品単体の写真だけでなく、使用シーンや企業のロゴなども含めると、記事に使用されなかったとしてもメディアがサービスを理解することができ、より自社の発信情報が理解された形で情報発信される可能性も高まるでしょう。
3Web上で閲覧されやすい
プレスリリースはWeb上で公開されるケースが多いため、画像の添付は必須とも言えます。
たとえば、PR TIMESなどのプラットフォームでは、リリースがSNSでシェアされることもあり、その際にOGP画像がクリック率に直結します。
そのため、画像を使用することはもちろんのこと、サムネイルとして使用される画像には、視覚的な魅力や情報の分かりやすさを重視することが大切です。
お手本テンプレート集!プレスリリースの例と3つのポイントを解説!
小技!プレスリリースの掲載率を上げる6つの画像ポイント
ここまでで解説したように、プレスリリースに添付する画像は重要な素材で、提供方法によって掲載の可能性が大きく変わります。
最後に、プレスリリースの掲載率を上げる画像のポイントを解説します。
画像は3パターン以上
提供画像は、メディアが柔軟に活用できるように、少なくとも3種類以上の画像を用意しましょう。
例えば、製品単体の写真(ピン写真)、使用シーンを捉えた写真、組み合わせた構図の写真を用意することで、メディア側が記事内容に適した画像を選べるようになります。
また複数のメディアに掲載された場合、同じ写真ばかりで掲載内容が単調にならず、また読者により商品のことを知ってもらえたり印象を与える効果も期待できます。
ファイルサイズは5MB/1枚まで
画像のファイルサイズは1枚あたり5MB以内に抑えることを推奨します。
ファイルが大きすぎると、メール添付やダウンロードの際に時間がかかるなどの不便が生じるためです。一方で、ファイルサイズが小さすぎると画質が低下し、印刷やWeb掲載時に見栄えを損ねる可能性があります。
そのため、メールでメディアにアプローチをする際は、画像はリンクで共有するなどの工夫をしましょう。
ファイル形式はJpeg
プレスリリースに使用する画像のファイル形式は、JPEGが最も一般的で推奨されています。
JPEG形式は、多くのメディアやプラットフォームで対応しており、ファイルサイズを抑えつつ高い画質を維持できるためです。PNGやGIFも選択肢として存在しますが、JPEGは圧縮率が高いため、特に写真や複雑な色合いの画像に適しています。
ただし、過剰な圧縮を行うと画質が劣化する可能性があるため、画質とファイルサイズのバランスを意識して調整することが大切です。JPEG形式を使用することで、メディアが求める仕様に合わせやすく、迅速な対応が可能になります。
解像度350ppi/dpi以上(紙媒体想定)
紙媒体に掲載されることを前提とした画像は、解像度が350ppi/dpi以上だと良いでしょう。
一方で、Web掲載が主な場合には、72ppi/dpiが基準とされています。これは、スクリーンで表示される画像には高解像度が必要ないためです。ただし、デバイスの進化により、近年はWeb用画像でも一定の高解像度が求められる傾向にあります。
縦横比は画像の目的に応じて変更する
プレスリリースに使用する画像の縦横比は、目的や使用される媒体に応じて適切に調整することが重要です。
たとえば、PC画面で閲覧されることを想定する場合は16:9の横長フォーマットが一般的ですが、スマートフォンでの閲覧を意識する場合には4:5や1:1といった比率が適しています。SNSでの拡散を狙う場合も、それぞれのプラットフォームが推奨する比率を守ることで、見やすさや視覚的インパクトを高められます。
特にサムネイルとして使用される場合、画像が切り取られたり、不自然に表示されるリスクを避けるため、目的に応じた比率設定を徹底することが重要です。
無加工の画像もPR TIMESにアップロードする
加工された画像をプレスリリースに使用する場合、加工していないオリジナル画像も一緒に提供しましょう。
画像はあくまでも提供素材なので、加工していないオリジナル画像を提供することで、メディア側が報道として使いづらいと感じた時に、必要に応じて編集や調整を行えます。プレスリリースの画像はあくまでも素材で、提供資料である認識を持っておくことが重要です。
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よくある質問
メディアにメールで送信する場合に画像があったほうがいい?
メディアにプレスリリースを送信する際、メールに画像を添付するのは基本的に避けた方が良いでしょう。
画像を直接添付すると、ファイルサイズが大きくなり開封時に時間がかかってメディアに後回しにされてしまったり、メールが届かない、または迷惑メールフォルダに振り分けられるリスクが高まります。
プレスリリースのメール配信方法は、掲載の有無を変えると言っても過言ではありませんので、以下のような方法を通じて、画像を共有すると良いでしょう。
•ホームページに画像を掲載
専用のプレスリリースページやニュースセクションを設け、ダウンロード可能な高解像度画像を掲載
•クラウドストレージを活用
Google Drive、Dropboxなどのクラウドストレージを利用し、画像のリンクをメールに挿入
•PR配信ツールの活用
PR TIMESなどのプレスリリース配信サービスを利用
まとめ:メディアが利用しやすい形式を第一に
プレスリリース画像は、掲載の有無を変える重要な要素の一つです。
しかし、適切な画像を使用していなかったことで、メディアから興味を持ってもらえなかったり、手間がかかって掲載を見送られたりすることもあります。事前にプレスリリースに適した解像度やサイズ、縦横比を守りつつ、メディアが利用しやすい形で提供することが成功の鍵です。
しかし広報PR担当者は、プレスリリースの画像だけではなく、リリースの配信やメディアへの声掛けなど、様々なタスクがあり、これらをすべて自社で行うのは、多くの企業にとって難しい課題でもあります。
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