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広報が知っておくべき「SEO×PR戦略」とは?メディア露出への連携方法も解説

SEO PR

「SEOを活用すれば広報活動がもっと効果的になる」ということを聞いたことがありますか?実は、欧米ではPR会社がSEOを担当するのが一般的です。しかし、日本ではまだ浸透していません。

AIが急速に進化している中で、従来の広報活動を続けていては、いずれ遅れを取るでしょう。広報としてSEOの知識を理解し施策に取り入れることは、キャリアアップにもつながる重要なスキルと言えます。

この記事では、SEOと広報の共通点や具体的な活用方法、メディア露出を増やすための戦略について詳しく解説します。広報活動にSEOを取り入れ、デジタル時代の現代に合った最新の広報戦略を行っていきましょう。

なぜ今、広報にSEOが必要なのか?

広報にSEOが必要な理由_インフォグラフィック

広報戦略にSEOを取り入れることは、現代のデジタル時代において必須です。

特にオンライン上での認知度を高めたい企業にとって、SEOは重要な手段となります。まず始めに、SEOと広報の違いについて詳しく見ていきましょう。

SEOと広報の違い

SEOと広報の違い_インフォグラフィック

SEO(検索エンジン最適化)と広報は、どちらも企業の認知度を高めるための手段ですが、アプローチには明確な違いがあります。

SEOは、検索エンジンでのランキングを向上させるための技術や方法を中心としています。例えば、適切なキーワードの選定、ウェブサイトの構造改善、コンテンツの最適化などが含まれます。

一方、広報は、メディアリレーションやイベント、プレスリリースなどを通じて企業のメッセージを伝える活動です。

SEOと広報を組み合わせることで、検索エンジンとメディアの両方からアプローチし、より広範なオーディエンスにリーチすることが可能になります。

デジタルPRとSEOの違い

SEOとデジタルPRの違い_インフォグラフィック

デジタルPRは、オンラインメディアを主戦場とするPR活動です。

従来のPR活動は、新聞やテレビといったマスメディアでの露出を増やすことが戦略の一つでした。しかし近年、WebサイトやSNSといったオンラインメディアの影響力が高まったため、「デジタルPR(広報)」という概念が登場しました。

英語圏では、デジタルPRとSEOをセットで語ることが多く、デジタルPRは被リンク獲得戦略の一つとしても認知されています。デジタルPRは、質の高いコンテンツを提供し、それが他のウェブサイトからリンクされることで、検索エンジンの評価を高めることを目的としています。

これにより、SEO効果が向上し、企業のオンラインプレゼンスを強化することができます。
SEMとSEOどちらを選ぶべき?費用対効果の高い施策のポイントとは

SEOは、メッセージを発信する上で知っておきべきスキル

広報として基本的なことですが、企業がメッセージを発信する際には、検索者が求める情報を提供することが重要です。

従来のように企業側にとって都合の良いメッセージを一方的に発信するのではなく、検索者の興味や関心に基づいた情報を発信することが求められます。なぜなら、人は自分の興味関心に基づいて検索するのであって、興味も関心もないことについて検索することはないからです。

この視点の転換が、効果的な広報活動の鍵となります。検索者のニーズに応えることで、企業は信頼性を獲得し、より多くのオーディエンスにリーチすることが可能となります。

SEOの知識が、キャリアアップにもつながる

今日、SEOとPRの相乗効果が高まっています。

先述した通り、すでに欧米ではPR会社がSEOを手掛けるのが一般的ですが、日本ではまだ浸透していないのが現状です。

SEOの知識を持つことで、広報担当者はより効果的な戦略を立てることができ、企業の信頼性や認知度を高めることができます。また、SEOスキルは個人の市場価値を向上させ、キャリアの幅を広げる一助となるでしょう。

広報PR施策でSEO対策を行うメリット

広報がSEOを行う3つのメリット_インフォグラフィック

広報PR施策にSEO対策を取り入れることで、企業はさまざまなメリットを得ることができます。

具体的には、検索ランキングの向上、コスト削減、そしてメディア露出の機会が増えることが挙げられます。次に、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

検索ランキングが上がることで認知度が高まる

SEO対策を実施することで、検索エンジン上でのランキングが向上し、ユーザーに自社の情報を見つけてもらいやすくなります。

特に、自発的に情報を求めるユーザーに対して有益な情報を提供する「インバウンドマーケティング」的なアプローチは、広報活動において非常に有効です。検索結果の上位に表示されることで、信頼性のある情報源として認識されやすくなり、結果としてブランドの認知度が向上します。

また、メディアが必要としているタイミングで適切な情報を提供することで、メディア露出や掲載の機会も増加します。
関連記事:ファクトブックとは?メディア露出を強化する広報PR担当者必見

コスト削減につながる

SEO対策は広告に比べてコスト面での優位性があります。

オーガニック検索からのクリック率(CTR)は、リスティング広告よりも高くなる傾向があります。例えば、検索結果の1位に表示された場合のCTRは28.5%に達しますが、リスティング広告のCTRは3~6%程度にとどまります。

また、リスティング広告を運用するには数十万円以上のコストがかかり、継続的に費用が発生します。一方で、SEO対策は主にコンテンツ制作費用が必要なだけであり、一度上位表示されたコンテンツは資産として残り、長期的には広告よりもコストを抑えることができます。

メディア露出・掲載に繋がる可能性が高まる

SEO対策を通じて、自社のウェブサイトやコンテンツが検索結果の上位に表示されるようになると、メディアからの注目も集まりやすくなります。

メディアは、ニュースバリューのある情報を迅速に探し求めているため、SEO対策によって提供された情報がタイムリーかつ関連性が高い場合、その情報を引用したり、取り上げたりする可能性が高まります。結果として、メディア露出の機会が増え、企業の認知度や信頼性がさらに向上することが期待できるでしょう。

広報PR施策にSEO対策を取り入れることは、企業のオンラインプレゼンスを強化し、効率的かつコスト効果の高いマーケティング戦略を実現するために非常に有効です。

広報とSEOの共通点

広報とSEOの共通点_インフォグラフィック

広報とSEOは、一見異なる分野のように思われがちですが、実際には多くの共通点があります。

どちらも企業のメッセージを効果的に伝え、ターゲットオーディエンスにリーチするための戦略です。これらの共通点を理解することで、より効果的な広報活動とSEO対策に取り組むことができます。

メッセージを伝えること

広報とSEOの一番の共通点は、「メッセージを伝える」という点です。

広報は、企業のニュースや価値をメディアや社会に伝える役割を担っています。一方、SEOは検索エンジンを通じてユーザーに情報を提供し、企業の存在を伝えたりアピールする役割があります。

どちらも、適切なメッセージを適切なタイミングで適切なオーディエンスに届けることが求められ、メッセージが明確であること、ターゲットオーディエンスにとって関連性が高いことが、成功の鍵と言えるでしょう。

質の高いコンテンツが肝となること

広報とSEOのもう一つの共通点は、メッセージを伝える上で「質の高いコンテンツを作成する」必要があることです。

広報では、プレスリリースやメディアピッチを通じて企業のニュースを発信します。そして、SEOでは、検索エンジンでのランクを上げるために、キーワードを盛り込んだブログ記事やウェブページのコンテンツを作成します。

<広報の主なコンテンツ>
・プレスリリース
・メディアピッチ
・インタビュー記事
・ニュースレター
・イベント報告

<SEOの主なコンテンツ>
・ブログ記事
・ウェブページのコンテンツ
・ホワイトペーパー
・ケーススタディ
・インフォグラフィック

関連記事:プレスリリースとニュースリリース、ニュースレターの違いとは?

オーディエンスへのリーチ方法

広報とSEOは、オーディエンスへのリーチ手段においても共通点があります。

広報は、ニュースリリースなどの情報を発信した後、マスメディアを通じてより広範なオーディエンスにリーチします。一方SEOも、ウェブサイトのキーワードやブログ記事を通じて情報を発信した後、Googleなどの検索エンジンを通じて、特定の情報を探しているユーザーにリーチします。

どちらも、ターゲットに情報を届けるに当たって、直接的に自社が情報コントロールをすることはできず、第三者のメディア(マスメディアや検索エンジン)を利用して情報を拡散します。

そのため、先述したようにどのように情報が届くかを意識しながら、質の高いコンテンツの作成や、情報発信の方法を戦略的に行うことなどが重要となります。

SEOを活用したPR戦略

SEO

それではSEOを通じて、どのように広報活動をより効果的にしていくことができるのでしょうか。
次に、具体的な戦略とその実践方法について詳しく説明します。

SEOを意識したキーワードをプレスリリースに入れる

広報ネタが不足している場合には、調査リリースを行い、SEOを意識したキーワードをプレスリリースに含めることが有効です。

これにより、指名検索数の向上を目指すことができます。例えば、特定の業界に関連する最新データやトレンドを発表することで、検索エンジンでの可視性を高めることにも繋がるでしょう。

プレスリリースのネタを他のプラットフォームにも活かす

プレスリリースがメディアに取り上げられなかった場合でも、その内容をSEOの観点からオウンドメディアで活用することができます。

例えば、自社ブログやウェブサイトにプレスリリースを掲載し、オウンドメディアで人気を集めた記事を、再度メディアにピッチすることも戦略の一つです。このように、プレスリリースのネタを多様なプラットフォームで活用することで、広報活動の効果を最大化します。

SEO担当者では難しい被リンクの獲得が可能

広報としてメディアの繋がりを活用することで、SEO担当者にとって難しいメディア(ドメインランクが高いメディア)からの被リンクを獲得することができます。

メディアからの被リンクは、検索エンジンに対する信頼性を高め、SEOの効果を大幅に向上させることができるので、結果として自社サイトの検索ランキングが上昇しオーガニックトラフィックが増加することに繋がります。

外部ツールを導入する

SEO施策で必ずと言っていいほど活用される、Googleが提供する無料ツール、Google Search Consoleを広報活動にも活用することで、PR活動の効果を測定することができます。

特に、Google Search Consoleを使用すると、自社サイトにどのような検索キーワードでユーザーが訪れたかを確認できます。これにより、PR活動がどれだけ検索トラフィックを増やしたかを把握できます。

また、Google広告の「キーワードプランナー」やGoogleトレンド、Ubersuggest、Ahrefsなどのツールを使用して、キーワードの検索ボリュームを確認し、効果的なキーワード戦略を立てることができます。

プレスリリースを通じて被リンクを増やす

プレスリリースはSEOの観点から、被リンクを増やすための効果的な手段と言えます。

特に調査系リリースやニュースリリースを頻繁に発行することで、他のサイトからのリンクを獲得しやすくなります。これにより、自社サイトのドメインランクが向上し、SEOの観点からも上位表示されやすいサイトとなります。

SEOの観点からキーワードを見てメディアピッチを行う

少しハイレベルな活用方法にはなりますが、メディアピッチを行う際に、SEOの観点からキーワードを考慮することも可能です。

メディアはニュースバリューの観点から、即時性を求める情報発信に偏ることが多く、広報担当者としてSEOの視点を取り入れたピッチを行うことは、定期的な記事への流入源となりメディアにとって異なる観点を取り入れることに繋がります。

日々多忙なメディアにとって、新しい情報や観点を与えてくれる存在として、存在価値が高まるでしょう。

広報担当者がSEO対策に取り組む際の注意点

広報がSEOに取り組む注意点_インフォグラフィック

ここまでさまざまな施策を述べてきましたが、広報担当者が新たにSEO対策に取り組む際には、注意すべきポイントがいくつかあります。

文章の書き方の違いを理解する

基本的なことですが、プレスリリースや事例記事などの広報物と、SEO施策を目的とした文章では、書き方の違いを理解する必要があります。

プレスリリースは会社のオフィシャル文書となるため、一般的に統一された文章体裁や美しい文章、そしてできる限り簡潔でコンパクトな内容が求められます。

一方でSEO記事は、網羅性の観点から情報量が多く、ユーザーにとって有益なコンテンツであることが重要です。そのため、プレスリリースをSEOの観点からウェブサイトに活用する際は、SEO向けに文章をリライトし、情報を膨らませる必要があります。

SEO施策を意識した場合の主なリライトポイントは以下です。

・検索意図にあったキーワードを適切に盛り込む
・詳細な説明や事例を追加する
・見出しや箇条書きを使って読みやすくする

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【2024年最新】プレスリリースの書き方:5つの基本と10のチェックリスト

Googleの理念を理解する

Googleは「ユーザーファースト」の理念に基づいてサービスを運営しています。

これは、コンテンツがユーザーにとって有益であることを最優先することを意味します。広報担当者は、単に記事やウェブサイトの上位化を狙うのではなく、以下のGoogleの理念や禁止事項を理解し、それらに基づいてコンテンツを作成することが重要です。

<Googleの主な理念>
・ユーザーの利便性を最優先に考える
・良質で信頼性のあるコンテンツを提供する
・ウェブ全体のエクスペリエンスを向上させる
Google が掲げる 10 の事実

<Googleの主な禁止事項>
・リンクを購入して集める
・キーワードを過剰に盛り込む(キーワードスタッフィング)
・見えない文字(白色の文字)でキーワードを隠す
・自動生成された低品質なコンテンツ
・リンクファームやスパム的なリンクビルディング
Google General Guidelines

マーケティングの知識も必要になる

SEO施策では、マーケティングの知識も必要になります。

SEOはマーケティング戦略の一環として位置付けられるため、マーケティング部署と連携することが重要です。単発的にSEOのコンテンツ作成やウェブサイトの修正を行っても、マーケティングの観点からそれらを戦略的に繋げていかない限り、結果を出すことは難しいでしょう。

しかし、これらを全て広報部門で行うことは容易ではありません。そのため、部分的に外部のSEO専門会社に依頼することも賢い戦略と言えます。シェイプウィンでは、SEO対策を含む包括的なPR戦略を提供していますので、まずは無料相談からお気軽にお問合せください。

SEO対策に必要な費用をあらかじめ理解する

SEO対策には一定のコストがかかることを理解しておくことが重要です。

SEOには、コンテンツ制作やキーワードリサーチ、技術的な改善など、さまざまな作業が必要です。これらの費用をあらかじめ予算に組み込んでおくことで、効果的なSEO対策を継続的に実施することができます。

よくある質問

広報 SEO よくある質問

広報とマーケティングの違いは何ですか?

広報(PR)は、企業や団体のイメージや信頼性を高めるために、メディアやパブリックとの関係を築く活動です。主な活動にはプレスリリースの発表、メディアとのインタビュー調整、イベントの企画・運営、危機管理などが含まれ、成果はメディア露出や社会的評価、ステークホルダーからの信頼で評価されます。

一方、マーケティングは製品やサービスの販売促進を目的とし、市場調査、ターゲットオーディエンスの設定、プロモーションキャンペーンの実施、広告の展開などを行います。成果は売上高や市場シェア、顧客満足度で測られます。

広報は企業のブランド価値を高めることを目指し、マーケティングは顧客のニーズを満たし売上を増やすことを目指す点で異なります。

まとめ:SEOを活用した広報戦略は賢い手段

SEO 広報

SEOを活用した広報戦略は、企業のブランド認知度を高め、オンラインプレゼンスを強化するために非常に有効であり、賢い手段です。

SEO対策を通じて検索ランキングを上げることで、ターゲットオーディエンスに効果的にリーチし話題性を生むことで、結果としてメディア露出の機会を増やすことができます。また、SEOと広報の共通点を理解し、適切なコンテンツを作成することで、広報活動の効果を最大限に引き出すことが可能です。

しかし一方で、SEO対策は時間と労力を要するため、広報担当者が全てを網羅するのは難しいのも事実です。特に、検索エンジンのアルゴリズムの変化はとても早く、キーワード選定やバックリンクの管理などは、専門的な知識が必要とされます。

そのため、広報としてスキルを身につけつつ、実際の手を動かす作業はSEO会社に委託する方法もお勧めです。

シェイプウィンは、単なるSEO戦略だけではなく、PR・SEO・SNSの観点から包括的なPR戦略を提供しています。まずはお気軽にご相談ください。

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編集部
広報PRとデジタルマーケティング支援をするシェイプウィンスタッフおよびパートナースタッフによる編集記事です。メディアリレーションズやプレスリリース、メディア露出、ソーシャルメディア、インフルエンサー、SEO、マーケティングなど様々なジャンルを取り扱っており、基本用語から広報初心者やマーケティング担当者に役立つ情報をお届けします。