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どうしてる?オウンドメディアのKPIを徹底解説

オウンドメディア KPI

オウンドメディアの運用を始めたばかりの企業のマーケティング担当者や広報担当者の方々、KPIの設定に悩んでいませんか?

オウンドメディアの成功は、適切なKPI設定から始まります。KPIは「Key Performance Indicator」の略で、その名の通り、成果を示す「鍵:Key」となる指標を指します。しかし、このKPIという言葉だけでは、具体的な戦略や方針が見えてこないことも。

そこで本記事では、オウンドメディアにおけるKPIの本質や、成功への道のりを明確にするためのKGIとの違い、そしてKPIの設定方法について分かりやすく解説していきます。

オウンドメディア運用とKPI設定の基本理解

アイデア

オウンドメディアの運用には、定期的なフィードバックと改善が不可欠となっています。フィードバックを得るために特に重要なのが「KPIの設定」と「評価」です。

効果的なオウンドメディアを構築するためには、これらの基本的な理解が必須となります。本セクションでは、KPIとは何か、またそれがオウンドメディアの成功にどのように関連しているのかについて深く掘り下げていきます。

KPIとは

KPI、(Key Performance Indicator)とは、ビジネスやマーケティング活動の成果を数値化して示すための指標です。

特に、オウンドメディア運用においては、これらの指標がその活動の効果や成果を明確にする手助けをしてくれます。では、なぜKPIがオウンドメディアにとって重要なのでしょうか?

それは、オウンドメディアがどれだけの効果を上げているのか、またどの部分を改善することでさらに効果を上げられるのかを知るための指標だからです。

KPIとKGIの違い

KPIとKGIの違い

多くの方がKPIと同じくらいに聞く言葉が「KGI」ですが、実際のところ、この2つの言葉の違いは何でしょうか?

KGI: Key Goal Indicatorは、あるプロジェクトやビジネスが追求する最終的な目標数値を指します。KPIは、その大きな目標に到達する途中のステップを数値化したものです。

例えば、オウンドメディアでの大きな目標(KGI)が「年間訪問者数100万人」だとしたら、途中の「毎月の訪問者数」や「各記事の読了率」はKPIとして設定できます。

このように、KGIは大きなゴールを示し、KPIはそのゴールに到達するための進捗状況を示します。

KPI設定の必要性

オウンドメディアの効果を最大化するためには、KPIを設定し、その数値に基づいて改善や調整を行うことが重要です。

それぞれのコンテンツがどれだけの成果を上げているのかを把握し、その数値をもとに次の戦略を考えることが非常に重要ですが、失敗の典型例として、数字追求のみで真の目的を見失ってしまうことがあります。

明確なKPIをもつことで、何を目指し、どれだけの進捗があるのかをチーム全体で共有することができるため、方向性を失わずに進む助けとなります。KPIの設定は、オウンドメディアを成功に導くための基盤を築く作業と言えるでしょう。

関連記事:オウンドメディアの目的は?成功に導くための設定方法

オウンドメディアでのKPI設定方法

計算 画像

ここからは、オウンドメディアでのKPIの設定方法を解説していきます。以下では、競合他社の分析や自社のデータを活用したKPI設定方法、KPIツリーの活用法、そしてカスタマージャーニーを基にしたKPIの選定方法について解説します。

KPI設定の具体的な方法:競合他社の分析と自社データの活用

オウンドメディアでの成功を追求する上で、競合他社の動向をしっかりと分析することは欠かせません。また、自社の過去のデータを活用することで、より適切なKPIを設定することができます。

競合他社のオウンドメディア活動を分析することで、自社の強みや差別化ポイントを見つけ出すことができます。一方、自社データを活用することで、過去の取り組みがどれほど効果的だったのかを知ることができるので今後の方針決定の助けとなります。

KPIツリー活用法:戦略的な指標設定の方法

KPIツリーは、大きな目標から具体的な指標へと段階的に落とし込むためのツールで、ビジネス目標を実現するための戦略的な指標を階層的に整理したものです。KPIツリーを活用することで、大きなビジネス目標から具体的な行動指針までを明確にすることが可能です。

まず、大局的な目標をトップノードとして設定し、それを細分化して下位の指標を洗い出します。この過程で、具体的な行動指針や成果物が明確になります。

例えば、トップノードの目標が「売上の増加」とすると、下位ノードは「PV数の増加」「コンバージョン率の向上」などとなります。KPIツリーを活用することで、オウンドメディアの目的から具体的なKPIまでの関連性を把握しやすくなります。

カスタマージャーニーに基づいて考えるKPIの種類

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーは、顧客が商品やサービスを購入するまでの流れを示すものです。オウンドメディアでのKPI設定の際にこのジャーニーに注目することで、顧客の各ステップごとの行動や考えを理解し、最適なKPIを導き出すことができます。

例えば、認知フェーズでは「ページビュー数」や「訪問者数」、検討フェーズでは「平均滞在時間」や「再訪問率」など、ジャーニーの各段階に合わせたKPIを設定することが推奨されます。このように、カスタマージャーニーを基にしたKPI設定は、顧客とのより深いコミュニケーションの実現に繋がります。

カスタマージャーニー段階KPIの例
認知・ユーザー数(UU数)
・ ページビュー数(PV数)
・オーガニック流入数
・ユーザーの平均滞在時間
興味・ コンテンツ閲覧数
・ ニュースレター登録数
・ ソーシャルシェア数
・ ダウンロード数
検討・ 問い合わせ数
・ リード数
・ コンテンツ共有数
・ 詳細ページ閲覧数
購買・ 購買数(コンバージョン数)
・ 売上
・ クーポン利用数
・ サブスクリプション登録数

フェーズ別オウンドメディアのKPI設定例

メディア 画像

オウンドメディアの成功は、その成熟度に応じて適切にKPIを設定し、運用することにかかっています。以下では、それぞれのフェーズごとに重視すべきKPIと、それを選ぶ理由を示していきます。

フェーズ重視すべきKPI理由や根拠
立ち上げ/ 運用初期・訪問者数
・新規訪問者の割合
・ ソーシャルメディアのシェア数
・いいね数
・オウンドメディアの知名度向上が優先事項。
・メディアの拡散度を測定し、広くアクセスを集める。
コンテンツ製作初期・ページビュー数
・ 滞在時間
・ ユーザーエンゲージメント
コンテンツの魅力や価値をユーザーに伝えるため。
コンテンツ改善時期・ 再訪問率
・ コンバージョン率
サイトへの継続的な訪問とユーザーエンゲージメントが重要。

オウンドメディアの成功への道のりは、フェーズに応じた適切なKPIの設定にあります。それぞれの段階で最適な指標を持つことで成果を効果的に測定し、進化させることができます。

立ち上げ・運用初期

初期のオウンドメディアでは、「訪問者数」や「新規訪問者の割合」を重視すべきです。このフェーズでは、サイトへの認知度を増やすことが最優先となります。

オウンドメディアの初期段階ではブランドやコンテンツの露出が少ないため、まずは多くの人々にサイトを知ってもらうことが必要です。この段階でのKPIは、サイトの可視性や知名度を中心に考えるべきです。

また、ソーシャルメディアでのシェア数やいいね数も、メディアの拡散度を示す重要な指標となります。初期段階では、オウンドメディアの存在をアピールすることに注力し、広くアクセスを集めることが目標となります。

コンテンツ製作初期

コンテンツ製作初期においては、クオリティの高いコンテンツを提供することが重要です。「ページビュー数」「滞在時間」や「ユーザーエンゲージメント」は、コンテンツの魅力や価値がユーザーに伝わっているかを計測する指標の例です。

コンテンツ改善時期 / サイト差別化期

サイトが一定の知名度や流入を持ち始め、差別化や更なる質の向上を目指すフェーズでは、「再訪問率」や「コンバージョン率」をKPIと設定するといいでしょう。この段階では、継続的なユーザーエンゲージメントやサイトへの継続的な訪問が求められるからです。

加えて、ユーザーがサイト内での目的のアクション(例: 商品購入、メルマガ登録など)を実施するかを評価することも重要となります。このフェーズでは、ユーザーのロイヤリティやサイトの成果をもたらす行動を評価するKPIを設定すべきです。

また、この時期にサイト全体の見直しを行い、再度競合サイトとの差別化を図る施策を打つことにより、ユーザーエンゲージメントやコンバージョン率を高めることが可能になります。

オウンドメディアのコンテンツのみに集中するのではなく、UI、UXを意識した改善を行うと良いでしょう。

例えば、マーケティング会社がマーケティングの事例を基にマーケティング用語を説明するオウンドメディアを作った場合は、他者との差別化として、事例を検索できる機能を追加することが考えられます。

この施策で、興味を持ったユーザーやロイヤリティの高いユーザーを囲い込むことにより自社のお問い合わせに繋がります。

オウンドメディアのKPI例6選

インターネット

オウンドメディア運用の際には、具体的な数値目標を設定することで、戦略の成果を明確に把握することができます。オウンドメディアの成功を測定するための指標は多岐にわたります。

以下で、6つの具体的なKPIを詳しく解説し、それぞれの重要性と読み取るべき情報について考えてみましょう。

PV数

PV数:ページビュー数は、あなたのコンテンツがどれだけ閲覧されたかを示す指標です。

これはコンテンツの魅力や興味を引く度合いを示すもので、多くのPV数を持つコンテンツはユーザーに高い関心を持たれていることを示します。オウンドメディアの評価において、PV数はコンテンツの質や需要を確認する基礎的な指標となります。

マーケティング担当者の視点:
メディアの知名度やコンテンツの魅力を把握するために、PV数の動向を追跡します。人気コンテンツの特定や、需要のあるトピックの把握に役立ちます。

UU数

UU数、つまりユニークユーザー数は、異なるユーザーがサイトを訪問した回数を示します。これにより、どれだけ多くの個別のユーザーがサイトを訪れたかを知ることができ、オウンドメディアの訴求力やリーチの範囲を評価するのに役立ちます。

多様なユーザーがサイトに訪れていることは、その魅力や信頼性が高いことを示しています。

マーケティング担当者の視点:
ターゲット層や新規ユーザーの獲得状況を把握するために、UU数の変動をモニタリングします。新たなユーザー層の特定や、ターゲティングの精度向上に役立ちます。

記事数

記事数は、サイト内で公開されているコンテンツの総数を示す指標です。多くの記事を持つサイトは、情報提供の充実度や専門性を示すことができます。

しかし、この数だけが高ければ良いとは限りません。記事数に加えて、各記事の質やユーザーの反応も考慮する必要があります。SEO的にもサイトが頻繁に更新されていることは高評価のポイントになるので、一度公開した記事の内容を見直し、記事をリライトしていくことはユーザーとSEOの両方にとって効果のある施策となります。

マーケティング担当者の視点:
コンテンツの充実度やバラエティを評価するために、記事数の増減を確認します。トピックの幅広さや需要の変化に対応するために役立ちます。

オーガニック流入数

オーガニック流入数は、検索エンジンからの自然なアクセス数を示す指標です。これはSEO対策の効果や、コンテンツの検索エンジンにおける価値を反映しています。高いオーガニック流入数は、サイトが検索エンジンでの競争力を持っていることを示す強力な指標となります。

マーケティング担当者の視点:
SEO戦略の効果や、ユーザーの興味を引くキーワードの把握に役立ちます。需要の高いトピックや検索動向を把握するための指標として重要です。

CV数

CV数、つまりコンバージョン数は、サイト訪問者が意図したアクション(例:購入、会員登録など)をとった回数を示します。オウンドメディアの最終的な目的は、ユーザーに何らかのアクションを起こさせることにあるため、この指標は非常に重要です。

マーケティング担当者の視点:
ユーザーのニーズに合ったコンテンツ提供や、アクションを促す施策の成果を評価するために、CV数を追跡します。これは成果を最大化するための指標です。

検索順位

検索順位は、特定のキーワードに関連して、サイトが検索エンジンの結果ページでどの位置にランクされているかを示す指標です。上位の検索順位を持つサイトは、そのキーワードに対する高い関連性や信頼性を示しています。オウンドメディアの評価において、検索順位はサイトの視認性や競争力を測定するための重要な指標となります。

マーケティング担当者の視点:
キーワード戦略の評価や改善の方向性を把握するために、検索順位をモニタリングします。競合他社との差別化や、需要に合致するコンテンツを提供するための指標です。

KPI設定のポイント

オウンドメディアの運用においては、KPI設定が成果の鍵です。典型的な失敗パターンは、数字追求のみでオウンドメディアの目的を見失ってしまうことです。例えば、アクセス数を追求するあまり質の低いコンテンツの量産を始め、長期的なブランドイメージや顧客の信頼を損なってしまうことも。このような過ちを避けるためには、KPIがビジネスの目的や価値に沿ったものであるかを常に確認し続けることが必要です。

正しいKPIになっているか

KPIを設定する際、その指標が「SMART」であることが推奨されます。つまり、Specific(明確)、Measurable(計測可能)、Attainable(実現可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限を持つ)の5つの要素を持っているかどうかを検証しましょう。この法則を基にKPIを見直すことで、その指標が現実的で効果的なものであるかを確かめることができます。

KGIに影響を与える設定になっているのか

KPIとKGI(Key Goal Indicator:主要目標指標)は密接に関連しています。KPIが短・中期の業績を示すのに対し、KGIは長期的なビジネスの目標を示します。したがって、KPIがKGIにどれだけ影響を与えているかを定期的に確認し、それに基づいて最適な戦略を展開することが必要です。

フェーズに応じたKPIの見直しを行なっているか

オウンドメディアの成熟度や業界の変化に応じて、KPIも変わるべきです。例えば、立ち上げフェーズでは訪問者数を重視するかもしれませんが、成熟期にはコンバージョン率や顧客のロイヤリティを重視することが考えられます。

定期的なKPIの見直しを行い、現状に最も合った指標を設定することが成功への道となります。

関連記事:2023年最新:6つのオウンドメディア成功事例を深掘り

KPI設定とオウンドメディア運用のまとめ

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オウンドメディアの成功を追求する際、適切なKPI設定は避けては通れないステップとなります。しかし、単に数字を追い求めるのではなく、その背後にある意味を正確に理解することが必要です。

KPIは、オウンドメディアの業績や戦略の方向性を数値的に示すことができるため、なかなか結果の出ないオウンドメディア運用においてチームのモチベーションや一体感を向上させる効果もあります。

KPIは単なる数字ではなく、オウンドメディアの成長や方向性を示すバロメーターです。適切なKPIを設定して運用することで、確実にオウンドメディアの成果を上げていきましょう。

オウンドメディアの構築と運用には専門的な知識と技術を要します。オウンドメディアの制作や運用に関するお悩みやご質問があれば、ぜひシェイプウィンのお問い合わせページまでご連絡ください。

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編集部
広報PRとデジタルマーケティング支援をするシェイプウィンスタッフおよびパートナースタッフによる編集記事です。メディアリレーションズやプレスリリース、メディア露出、ソーシャルメディア、インフルエンサー、SEO、マーケティングなど様々なジャンルを取り扱っており、基本用語から広報初心者やマーケティング担当者に役立つ情報をお届けします。